2025年6月4日夜、大阪・関西万博で注目を集めていた水上ショー「アオと夜の虹のパレード」が、ウォータープラザの海水から基準値の20倍にあたるレジオネラ属菌が検出されたことにより、急きょ中止されました。
さらに翌5日には「静けさの森」でも同様に基準値を超える菌が検出され、万博協会と保健所が連携して緊急対応に乗り出しています。
では、水上ショーはいつ再開されるのでしょうか?
- 再開時期は未定、再検査の結果次第
- 安全確認まで再開なしの方針
- SNSでは落胆と理解の声が交錯
- 今後の注目点は検査結果と公式発信
清掃・消毒と再検査がカギ

海に面したショーエリア「ウォータープラザ」は、幅約200m・奥行き約60m、面積は約8800㎡という、万博史上最大級の水上舞台です。
これほどの規模を誇る施設の衛生管理には相当な労力と時間がかかると予想され、
以下は、想定される対応内容と作業にかかる日数の見積です(8800㎡規模を前提)
作業内容 | 想定所要日数 | 補足説明 |
---|---|---|
配管・設備の清掃 | 3〜4日 | 広範囲な設備と構造物に対応する大規模清掃が必要 |
次亜塩素酸の追加投入と循環 | 2〜3日 | 大量の海水に対する濃度調整と循環処理に時間を要す |
水質再検査(採取〜結果) | 2〜3日 | 検体培養に最大72時間必要な場合もある |
保健所の最終確認 | 1日 | 書類確認・現場立ち会いなどを含む |
➡ 合計:最短でも8日間、通常9〜11日程度かかる見通し
現在、協会は保健所の指導に従って、
- 配管や設備の清掃
- 次亜塩素酸の追加投入
- 水質の再検査
などの対応を急ピッチで実施中です。
ショーの再開時期は、再検査の結果次第で決定されるとされ、具体的な日程はまだ発表されていません。
吉村洋文知事は「保健所の助言指導に従って進めている。安全第一で、再開の可否は専門的判断に基づく」とコメント。協会も同様に「安全が確認されるまでは再開しない」と明言しています。
週末の再開は難しい?
6日までのショー中止はすでに発表されており、再開は最短でも7日以降になる見通しです。
しかし、
- 再検査の検体採取〜結果判明までの時間(通常2〜3日)
- 再発防止策の検証
- 安全確認後の保健所による最終判断
といったプロセスを踏む必要があるため、週末(6月8日・9日)の再開も微妙という見方が強まっています。
SNSでは落胆と不安の声
SNSでは、ショーを楽しみにしていた来場者から「せっかく旅行で来たのに」「子どもが楽しみにしてた」といった落胆の声があふれています。
今後の見通しと注視点
- 保健所の検査結果公表はいつか?
- 協会は再開の目安やスケジュールを公式サイトやSNSで発信するのか?
- 他の親水施設(例:静けさの森)との連動した衛生対策がどうなるのか?
これらの点が、ショー再開のタイミングを見極めるうえで重要になってきます。
類似の過去事例:温浴施設でのレジオネラ菌発生
過去にも、温泉やスパ施設などの親水設備においてレジオネラ属菌の検出が問題となり、一時閉鎖・清掃・再開に至った事例があります。
たとえば…
年 | 場所 | 状況 | 再開までの期間 |
---|---|---|---|
2018年 | 北海道・温泉施設 | 浴槽からレジオネラ菌が検出 | 約2週間 |
2021年 | 東京・フィットネスクラブ | シャワー施設から菌検出、利用停止 | 約10日間 |
2023年 | 名古屋市・屋内プール | ミスト噴霧器での検出、全館休業措置 | 約3週間 |
これらのケースでも共通して、清掃→再検査→保健所の許可というステップを経て、安全性が確認された後に施設が再開されています。
万博の水上ショーも同様の対応が求められ、再開までには一定の時間を要する見通しです。
まとめ
水上ショー「アオと夜の虹のパレード」は、万博の演出面で大きな目玉企画です。
- レジオネラ属菌の完全な除去と水質安全の証明
- 清掃・塩素処理・検査・行政判断までの工程完了
- 来場者に対する衛生管理の信頼回復
再開には“安心・安全”の徹底が求められ、関係機関の連携とスピーディな情報発信が鍵となります。
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