2022年放送の『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』は、戦隊史上でも異質な存在でした。
現実と虚構の境目が曖昧な世界、誰も予想できない展開、そして“キャラのぶっ飛び具合”。桃井タロウを筆頭に、登場人物全員が個性の塊で、毎話どこか狂気じみた笑いが生まれる──。
そんな唯一無二の“ドンブラ脳”を持つ視聴者が次に求めるのは、やはり「同じくらいカオスで面白い戦隊」ではないでしょうか?
この記事では、ドンブラのカオス性・テンション・メタ要素を基準に、似ている戦隊作品7選を紹介します。
- ドンブラザーズの“カオスで笑える世界観”に近い戦隊を厳選
- メタギャグ・おバカ・テンション系・クセ強などタイプ別に紹介
- 各作品の「何がぶっ飛んでいるのか」を明確に分析
- 初心者にも分かる“見る順番ガイド”付き
① メタでカオスな世界観なら『非公認戦隊アキバレンジャー』

東映制作の公式スピンオフでありながら、“非公認”を名乗る異色のメタ戦隊。
秋葉原のオタク3人が、妄想の中でヒーロー活動を繰り広げる物語で、特撮業界や戦隊フォーマットそのものをギャグとして扱う自己パロディ構造。
まさに「現実と妄想の境界が壊れていく」系。ドンブラ好きには刺さるメタ構造です。
② おバカギャグ全開の『激走戦隊カーレンジャー』

1996年放送の『カーレンジャー』は、戦隊シリーズ屈指のギャグ作品。
“宇宙暴走族”という敵設定からしてぶっ飛んでおり、正義も悪も常に全力でバカバカしい。
ヒーローなのに市役所勤務の整備士たち、敵のボスが「子どもに優しい世界」に感動して改心するなど、メッセージ性すら笑いに昇華する作風は、後のドンブラにも通じる“狂気の真面目さ”があります。
③ 明るくテンションで押し切る『炎神戦隊ゴーオンジャー』

「楽しい」が第一のキーワードなら『ゴーオンジャー』(2008)。
しゃべる車・エンジンたちとコンビを組み、テンションの高さでストーリーを突っ走る快作。
メンバーのキャラが立っており、掛け合いのリズムやギャグのセンスは近年の戦隊では珍しい“明快コメディ”。ドンブラで笑った人なら、間違いなくニヤリとできるテンポ感です。
④ 王道に見えて実は濃い『海賊戦隊ゴーカイジャー』

2011年の『ゴーカイジャー』は、“歴代戦隊の力を借りて変身”というシリーズ集大成。全員が自由気ままな海賊で、会話のセンスや個々のクセが非常に強い。
各話で旧作キャラとの絡みも多く、戦隊ファン愛とカオスなノリが同居。
特にドンブラで「群像の掛け合い」が好きだった人におすすめです。
⑤ 陽キャ全開!『獣電戦隊キョウリュウジャー』

「サンバで変身」という時点で既にぶっ飛んでいる『キョウリュウジャー』(2013)。
全員が明るくテンション高めで、悲しい展開すら笑顔で乗り越える強靭なメンタルを持ちます。
敵キャラもどこか憎めず、ライブ感と勢い重視の作風が心地よい。「ドンブラの陽気さ」をもっとストレートに味わいたい人向けです。
⑥ 発想がトんでる『烈車戦隊トッキュウジャー』

列車がテーマで、変身の決め台詞は「イマジネーション」。
見た目はポップですが、実はやや切ない設定もあり、“子どもの想像力”を大真面目に描く不思議なトーン。
夢と現実の交錯する構造は、ドンブラの不条理劇要素と近いです。
⑦ 令和のクセ強コンビ!『キングオージャー』&『ブンブンジャー』

『王様戦隊キングオージャー』(2023)は、各国の王たちがチームを組む設定で、全員が個性の塊。世界観はシリアスでも、キャラ同士の掛け合いはドンブラ並みにクセが強い。
『爆上戦隊ブンブンジャー』(2024)は、“車×音楽×正義”をテーマにした最新作。
アクションもギャグもテンポが良く、明るさと熱血が共存する新時代の戦隊です。
各作品の“ぶっ飛び神回”おすすめ3選
作品名 | 話数・サブタイトル | 見どころ・ドンブラ脳的ポイント |
---|---|---|
非公認戦隊アキバレンジャー | 第1話「痛さは強さ」 | 妄想が現実になる瞬間の狂気。戦隊メタ構造の入り口として必見。 |
第4話「妄想女戦士登場」 | メンバー追加のくだりが“現実崩壊”級にシュール。 | |
第12話「最終回だと!?」 | “最終回のルール”を自覚するメタ展開。ドンブラの脚本に通じるカオス構成。 | |
激走戦隊カーレンジャー | 第5話「戦う交通安全」 | 子どもの交通安全教室が戦場に。ギャグと社会風刺の絶妙バランス。 |
第17話「転校生は宇宙人」 | わざとチープに描かれた宇宙描写がクセになる。 | |
第39話「カーレン大爆発!?」 | 最終決戦なのにギャグ満載。“本気のバカバカしさ”が炸裂。 | |
炎神戦隊ゴーオンジャー | 第3話「兄妹バトル!?」 | 兄妹喧嘩から友情再生までテンションMAX。会話劇のテンポが秀逸。 |
第19話「先生ハンター」 | 学校ノリと戦隊ノリが混ざる爆笑回。教育番組パロディ的演出。 | |
第45話「正義ノツバサ」 | 笑いと涙が両立する神構成。ゴーオンの熱血とギャグが融合。 | |
海賊戦隊ゴーカイジャー | 第3話「勇気を魔法に変えて」 | マジレンジャー回。レジェンドゲストとの会話が絶妙にメタ。 |
第16話「今も交通安全」 | カーレンジャー回。シリーズ間のギャグ連携が最高峰。 | |
第49話「宇宙最大の宝」 | ドンブラ好きに刺さる“仲間の絆で世界を救う”混沌の決戦。 | |
獣電戦隊キョウリュウジャー | 第4話「うちぬけ! ガブリンチョ」 | 音楽・テンション・友情の三拍子が揃う陽気回。 |
第12話「ブレイブアイドル」 | アイドル×恐竜という混沌設定。明るすぎて逆に感動。 | |
第48話「だいばくはつ! さよなら」 | “笑顔で終わる最終決戦”はドンブラ的ポジティブエンドの原型。 | |
烈車戦隊トッキュウジャー | 第7話「夢のトカッチランド」 | 主人公の妄想が現実になる“イマジネーション回”。 |
第26話「新たな力を」 | ヒーロー成長と友情の描写が純度高め。幻想的演出が光る。 | |
第45話「想いは片道切符」 | 大人でも泣ける“帰れない旅”の切なさ。カオスと感動の共存。 | |
王様戦隊キングオージャー | 第5話「王と民」 | 王様同士の価値観衝突。カオスだけど深い。 |
第26話「黒のカグラギ」 | 一見シリアス、なのに展開が予想外すぎて笑える。 | |
第50話「全王様、集結」 | 王様全員集合の最終章。混沌とカリスマの祭典。 | |
爆上戦隊ブンブンジャー | 第1話「ブンブン、走り出す!」 | 序盤から“勢いが正義”。ノリの良さがドンブラ級。 |
第11話「ブンブンフェス開幕!」 | 戦闘中にフェス開催という斬新演出。音楽×アクションの融合。 | |
第22話「バクアゲ合体」 | チームの絆が物理的に合体する熱血ギャグ。まさに爆上戦隊。 |
タイプ別おすすめ視聴順
- カオス×メタ構造派 → 『アキバレンジャー』→『トッキュウジャー』
- ギャグ×人情派 → 『カーレンジャー』→『ゴーオンジャー』
- 陽キャ×熱血派 → 『キョウリュウジャー』→『ブンブンジャー』
- 群像×絆ドラマ派 → 『ゴーカイジャー』→『キングオージャー』
ドンブラ脳が次に求めるもの

“現実と虚構の境界がゆらぐ”“キャラのテンションが異常値”“ギャグの中に人間ドラマ”──
この3つを満たす戦隊は、近年再び増加しています。
東映側も『ドンブラザーズ』で得た反応を受け、脚本・演出の自由度を意識的に広げており、“カオスをエンタメとして昇華する流れ”は今後さらに進化していくでしょう。
まとめ
『ドンブラザーズ』にハマった人にこそ、今回紹介した“ぶっ飛び戦隊”を見てほしい。
メタ構造で笑えるものから、テンション全開の陽気な作品、そして人間ドラマとカオスが融合した作品まで、戦隊シリーズは想像以上に多彩です。
これらの作品には、ドンブラと同じように「笑いの中に熱さ」「奇抜さの中に真心」が詰まっています。
きっとあなたの心を再び熱くしてくれるでしょう。
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