映画『近畿地方のある場所について』小説を読んでも映画は楽しめる?

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2025年夏に公開される映画『近畿地方のある場所について』は、ネット発の話題作を原作としたモキュメンタリースタイルの作品。

事実と虚構が交錯するその世界観は、知っていても“怖い”と言われる独特な構造を持っています。

本記事では、小説を読んでから映画を観た場合に面白さが損なわれるのか?という疑問を軸に、作品の構造や魅力、小説と映画の違いを丁寧に整理していきます。

記事のポイント
  • 小説を読んでも映画の怖さや面白さは損なわれにくい
  • モキュメンタリー形式のため、映像体験が主体
  • 怖さを軽減したいなら事前の読書は有効
  • 書籍版はWeb版より話が追加されている(カラオケの話など)
目次

映画『近畿地方のある場所について』とは?

画像元:https://x.com/kinki_movie/status/1948323522650259845

映画『近畿地方のある場所について』は、近畿地方に実在するかもしれない“とある地域”をめぐるモキュメンタリー形式のホラー作品です。

「事実」と「虚構」の境界が曖昧な構成が特徴で、演出もまるでドキュメンタリー番組を観ているかのよう。

作中では、地元住民の証言や、古い記録、地図、そして取材映像が少しずつ繋がって、不気味な全体像が浮かび上がっていきます。

映画化を手がけるのは『ノロイ』『地獄少女』『オカルトの森へようこそ』などで知られる白石晃士監督。

主演には菅野美穂さんと赤楚衛二さんが起用されており、2025年8月8日(金)に全国公開予定です。監督は「映像化という呪術を仕掛けていく」と語っており、原作の“感染的な怖さ”をどう描くのかが注目されています。

Web版と書籍版の違いについて

原作となる小説『近畿地方のある場所について』は、元々Web小説サイト「カクヨム」に投稿された作品です。

その後、KADOKAWAから書籍化された際にいくつかのエピソードが追加されており、中でも「カラオケの話」は書籍オリジナルエピソードとして読者から高く評価されています。

そのため、すでにカクヨム版を読んでいる方でも、書籍版であらためて“新たな怪異”に出会える構成になっています。

見る前に小説を読むと面白くなくなる?

結論:読んでも問題なし、むしろ効果的

この作品は、ストーリーの結末よりも「過程」「体験」「映像の異様さ」に価値がある映画です。したがって、小説を読んで物語の大筋を把握していたとしても、

  • 実際の映像に映る違和感
  • インタビュー音声のリアルさ
  • 映像の中の異常な空気感

といった“感覚の怖さ”は十分味わえます。

特に怖がりな方には、先に内容を把握しておくことが精神的な備えにもなるので、小説を読んでおくことは有効な手段と言えるでしょう。

また、小説はオカルト雑誌のライター「背筋」が、行方不明になった友人「小沢」を探す過程で“近畿地方のある場所”にまつわる複数の怪談や記録を集める構成。

各章がSNS投稿・インタビュー・過去記事の引用で構成されており、読者自身も呪いに巻き込まれていくような構造になっています。

背筋は最後に「あなたもこの話を読んでしまったのですね。ごめんなさい」と締めくくるなど、作品そのものが呪いを媒介する仕組みになっており、映画でもそのメタ構造がどう描かれるのかが見どころです。

小説と映画、それぞれの怖さの違い

項目小説映画
怖さの種類情報の積み重ねによる不気味さ映像・音・間による視覚的・聴覚的な怖さ
得られる情報登場人物の背景や詳細、資料的視点実際に”体験してしまう”臨場感
向いている人理解を深めたい人、不安を和らげたい人“現場感”を求める人、没入したい人

特に、映画館での視聴は音響効果も加わるため、小説では得られない種類の怖さが強調されます。

読むならどこまで?怖がりさんへのおすすめスタイル

  • 第1章〜第3章までを読む(約20〜30%)
    • 登場人物、舞台、取材の背景を理解する
  • 結末や重大展開は避ける
    • サプライズ性や不穏な連鎖が楽しめなくなる可能性があるため

読むタイミングとしては、

  • 【映画前】導入部分だけ読んで心の準備
  • 【映画後】結末や裏の真相を読むことで理解が深まる

という使い方がおすすめです。

まとめ

映画『近畿地方のある場所について』は、小説を読んでいても十分楽しめる“体験型ホラー”です。内容を事前に把握しておきたい方、特に怖がりな方には、先に小説を読むことがむしろ良い準備になります。

Web版をすでに読んだ方でも、書籍版には「カラオケの話」などの追加エピソードがあるため、新しい発見があります。

怖いけど気になる——そんなあなたにこそ、小説と映画の“両刀使い”をおすすめします。

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